前回、筋攣縮と筋短縮の評価を載せました。
今回はそれを考慮して、運動療法についてまとめていきたいと思います。
運動療法の一つとして、反復性等尺性収縮とストレッチングを組み合わせることが効果的だとされています。
〇筋攣縮は対しては筋緊張を緩和させる。
〇筋短縮に対しては筋の伸張性を獲得する。
これが運動療法の目的となります。
その一つとして、反復性等尺性収縮を用いた方法は、臨床上有効です。
結論としては、反復性等尺性収縮を利用することで、
〇筋攣縮
・強さは、最大筋収縮時の5%から10%とします。(痛みを伴わない範囲)
・「心地よい」と感じる程度の運動が理想
〇短縮筋
・強さは最大筋収縮時の10%から20%程度に留める。これ以上強要すると目的以外の筋まで収縮が生じます。
・伸長位で最も緊張度が高い繊維を触診にて確認し、その繊維を主体に反復性等尺性収縮を行うと、的確な伸張性を確保することができます。
反復性等尺性収縮のもつ機能的特性として、筋の基本構造は筋腹を中心にして両端には腱が位置し、腱は骨に固着している。
そのため、一方の関節を固定したまま筋収縮を行うと、両端の腱を中心に引き寄せる力が発生する。
基本的に腱の伸長度は乏しく、筋収縮した分の足りない長さは筋腱移行部で負担することになる。
⇒等尺性収縮は筋腱移行部に効果的な伸長刺激が入る方法ということになります。
さらに持続的伸長に伴う筋膜の柔軟性を改善を併用すると効果的です。
次に ゴルジ腱器官の興奮による1b抑制について説明します。
⇒ゴルジ腱器官の興奮を利用して、筋の弛緩を作る。
また循環の観点でも
筋収縮を使用することで、発痛物質を流し、圧痛所見を変えていきます。
〇反復性等尺性収縮の臨床応用
- 筋収縮の強さ
- 等尺性収縮にかける時間の長さ
この2つを使い分けることが大事みたいです。
また等尺性収縮後には必ず自動介助運動を加えるとさらに効果的とされています。