前回は、学びの型について説明しました。
そのためには、「己を知る」ところから始めましょうということでした。
今日は、保全性因子と拡散性因子についてまとめたいと思います。
まずあなたはどちらにあてはまりますか?
本を読むとします。気になる本を読むときは‥‥
①同時に色々読む
②一冊を読み終わってから次の本を読むか
どちらでしょうか?
①同時に色々読むタイプの人は‥‥
拡散性因子です。
面白いと思えたらすぐに動くタイプで
言い換えると体験型の人。
やってみたいと思えることが重要で、どんどん試していって体験から自分の仮説を検証していくタイプ自由に動けないとストレスを感じるタイプです。
②一冊を読み終わってから次の本を読むタイプの人は‥‥
保全性因子です。
着実に一冊をずつこなしていくタイプで
言い換えると積み上げ型の人。
積み上げ型は、「ちゃんとやりたい」「失敗したくない」という思いが強い。計画してから準備して取りかかる。その経験を次に活かして成功体験を積み上げる。そのため、何も指針がないとストレスを感じるタイプです。
どうですか?あてはまりますか?
日本人の65%は保全性だそうです。
まれにどちらにも当てはまらない人もいるみたいです。
どちらの因子も同じくらいの比率の人が、全体の1割ほどいるみたいです。
そういう人は、拡散性が高い人っぽく自由に動き出したくなるのに、保全性の安全志向も働いて「動きたいのに動き出せない」といった逡巡してしまう状態が続くこともあります。
最終的には保全性の影響がでやすくなるようです。
では、もう少し詳しく説明したいと思います。
- 拡散性因子
拡散性は、
体験を通して概念化することが型
になります。
拡散性の高い人の学び方は、興味から入ります。
「好き」「面白そう」など情動が学習の動機になるからです。
情動が働けば、すぐに行動します。それが、未知の領域への挑戦でも楽観的に捉えて、とりあえずやってみます。あまり失敗すると思ってないようです。
そして、次から次へと興味が移ります。そばで見ていると脈絡がないことをやって、意味がないと思うかもしれませんが、好きな事を自由に体験できることが重要です。
そのため、教科書に順番を決められることは窮屈で、ストレスに感じます。
拡散性のキーワードは「体験」です。
気分のままに色々な分野に触れるのが大前提として、そこで様々な失敗や成功体験を積むことが重要です。
自分の体験を振り返り、突き詰めていくとすべてが繫がる瞬間があります。
脈絡のない体験を繰り返しながら、1つの概念に昇華させていくことが、拡散性の学びの型となります。
拡散性の勉強の仕方もあげてみます。
I.勉強する場所は気分で決める
II.ノルマは5日間の中で自由に調整する
III.憧れの人をロールモデルにしろ
IV.テンションがあがる物を見つけろ
V.ゲーム感覚で、レベルの高いものに挑戦する
- 保全性因子
保全性は
積み上げて体系化する型
になります。
「好き」「面白そう」ということに積極的に取り組もうします。拡散性と大きく違うところは、それだけでは突き進めないという人です。
保全性の高い人は、「失敗したくない」「確実に実現させたい」という気持ちが強いのです。じっくりと準備をして、計画を立ててから進めます。丁寧で慎重にすすめていくことが特徴です。
また周囲の目も気になるので、嫌いであっても、周りの状況を見ながら、「やったほうがよさそう」と感じたら、取り組みます。
そのため、初めは情報収集から入り、リスクを背負わずに実現したいのです。省エネ的な動きを好みます。印象としては消極的に映ることもあるかもしれません。
未知の領域には不安を感じるため、その不安を払拭できるまでは行動よりも準備や計画に時間を使います。着実に進められるイメージがつかめるまでは動かないといった特徴があります。
保全性の人は
獲得した知識を系統化して整理し、インデックスをつけて、いつでも引き出せるように「体系化」していくことです。
教科書のように引き出しを多くしていくことが一番安心して、理解しやすいようです。
保全性の勉強の仕方もあげてみます。
I.勉強する場所は固定する
II.1日ごとのノルマを決める
III.仲間に進捗状況を報告する
IV.今持っている物を徹底的にやる
V.ハイレベルなものには手を出さない
二つの因子にわけるだけでも、自分に向いている勉強法が違うことが分かりますね。
これは、ビジネスでも学問でも、勉強するという観点で考えれば同じことだと思います。
自分がどちらに向いているか調べてみるのもとても面白い思うで、ぜひやってみて下さい。